FAQ/ 浸水深をGISに出力すると浸水域が飛び地状に表示されることがある¶
シミュレーション結果をMILIT CSV形式でエクスポートしGISに表示すると、浸水がまばらに飛んだ状態となってしまいます。
原因を教えてください。また、解決方法はありますか。
この現象は、特定の状況で発生しました。その時の手順は次の通りです。
- DioVISTAでは、対象地域が切れ目なく浸水しました。
- この結果を MLIT CSV 形式でエクスポートし、BP001 というフォルダに格納しました。
- エクスポートされたファイルのうち、BP001_TIME.CSV にあるすべてのセルをGISに可視化しました。
- 河川沿いのメッシュがGISに表示されません。これらのセルは、見たところ、ごく浅い浸水深のようです。
回答¶
対策は2通りあります。いずれか都合のよい方をお選びください。
- 対策1: 計算方法の変更
- 対策2: 計算結果の変換方法の変更
対策1は、計算方法を変更します。したがって、シミュレーション計算をやり直す必要があります。詳細は、FAQ/ 浸水深の有効最小値を指定したい をご参照ください。
ここでは対策2を説明します。対策2では、計算結果をCSVに変換する際の変換方法を変更します。したがって、シミュレーション計算をやり直す必要がありません。
対策: 計算結果の変換方法の変更¶
dfsConv64.exe で オプション -z を指定してください。
dfsConv64.exe にて、オプション -z
とオプション -R
を使ってください。
オプション -z
を指定すると、0 m より大の浸水深を出力します。オプションを指定しない場合、0.005 m以上の浸水深を出力します。
オプション -R
を指定すると、浸水深などの変数を小数点以下3桁に四捨五入して出力します。
詳細は、テクニカルリファレンス バッチ処理/ MLIT CSV形式への変換 を参照してください。
原因¶
GISで浸水域が飛び地状に表示される原因は、DioVISTAの水深が0.005m未満のセルがMLIT CSV形式に出力されないためです。
この現象の原因は、1 cm 未満の浸水深の取り扱いにあります。 MLIT CSV形式では、浸水深を小数点以下2桁で出力するよう定めています。 したがってMLIT CSV形式では、1 cm未満の浸水深の取り扱いに注意を要します。
DioVISTAからMLIT CSV形式で出力する際、既定では次の動作です。
- DioVISTAの水深が0.005 m以上のセルは、MLIT形式に0.01として出力されます。
- DioVISTAの水深が0.005 m未満のセルは、MLIT形式には出力されません。
オプション -z
を指定すると、次のような動作に変わります。
- DioVISTAの水深が0.005 m以上のセルは、MLIT形式に0.01として出力されます。
- DioVISTAの水深が0.005 m未満のセルは、MLIT形式に0.00として出力されます。
ロジックの詳細は、バッチ処理/ MLIT netCDF形式への変換/ オプション -z
-R
を参照してください。