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FAQ/ 左岸線・右岸線は堤防の上に定義すべきか

左岸線・右岸線は、どこに定義すべきでしょうか。堤防の上でしょうか。

回答

堤防の上です。

ただし、巨大な堤防を持つ河川を解析するのであれば、堤内地側の法尻に設定することを推奨します。 巨大な堤防とは、堤防の幅がメッシュサイズよりも何倍も大きい堤防です。

図1は、問題が起こらない例です。
セルC2の上に右岸線Rを引きました。セルC1およびセルC2が河道、セルC3およびセルC4が氾濫原となります。破堤が発生すると、河道水位Wが氾濫原のセルC3の地盤高Pよりも高いため、氾濫原に流れ出ます。図中、灰色の部分が、破堤によって失われた堤防です。これは、ユーザの期待したとおりの挙動です。


図1: 期待した挙動になる例

図2は、問題が起こる例です。
図1と同様に、セルC2の上に右岸線Rを引きました。図1と同様に、セルC1およびセルC2が河道、セルC3およびセルC4が氾濫原となります。しかし図1とは異なり堤防の幅が広いため、セルC2だけでなくセルC3までもが堤防天端上にあります。破堤が発生すると、図中、灰色の部分が破堤によって失われた部分となります。つまり、氾濫原側の堤防の一部(セルC3の部分)が残存したかのように評価されてしまい、破堤しても氾濫原に流れ出なくなります(河道水位Wが氾濫原のセルC3の地盤高Pよりも低いため、氾濫原に流れ出ません)。
これは、ユーザの期待しない挙動です。その原因は、本来河道として扱うべき堤防天端が、氾濫原として扱われているためです。セルC3までが河道となるように、右岸線を引いてください。図中、法尻Eに右岸線を引くと、この問題は起こりません。


図2: 期待した挙動にならない例


最終更新日: 2022-05-25